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初トレイルランニングに挑戦 2018ルスツトレイル60㎞参戦!

2018年9月26日
累積標高3,860m 道内屈指の難コース ルスツトレイル60㎞、制限時間15時間に挑戦!

9月16日の人生初となる山を走るというトレイルは、ほぼ山を走ったことの無いという未経験の状況でのチャレンジ。果たして自分はどこまで通用するのか、スタート直前までは期待と不安が入り混じり、まさにこれから冒険に出掛けるような心持ちでした。

1週間前の122kmのジャーニーランに続いてすぐにこの挑戦としたのは、毎年9月末に行われる世界上位に位置付けられているスパルタスロン250㎞出場を見据えてのこと。実際に応募者数によってはエントリーできるか解らないが、1月にエントリー日があり、そのエントリーに望むかの是非を自分自身で確かめたかった。もちろんルスツトレイルをクリアしても多少の心持ちが変わる程度で、現段階ではこの大それた大会を完走できる実力が無いのは百も承知。それについてはこれから1年間かけて鍛錬して行きたいと思う。

スパルタスロンについて少し説明をすると、
このスパルタスロンには、いくつかの参加条件があるがその中に100kmマラソン10時間以内というものを満たしていればエントリーが可能で、今年の春のサロマ湖100kmマラソンでクリアしている。

このスパルタスロンは全世界から集まった勇者500人がギリシャのパルテノン神殿の下を7時にスタートし、アテネ市内を通り抜け、エーゲ海沿いの海岸道を走り、コリントス運河を渡る。150キロ過ぎに最大の難関1,200mのサンガスの岩山がランナーの行く手を阻む。約200キロで再び1,000mの山を越えてスパルタに入る。スパルタ市中央のレオニダス王銅像の足に触れてゴールとなっており制限時間は19時までの36時間。
毎回完走率が30〜40%と低いのは、気温が日中30℃以上に上がり、夜5℃まで下がることもそうだがやっぱり最大の鬼門は1,200mの岩山とレースの終盤に再び1,000mの山を越えなければならない中で、制限時間が36時間と極端に短いことにある。

その話はまた別の機会に話すこととしてルスツトレイルに話を戻すと、

60km部門はまだ暗い朝の3時30分スタートで制限時間は18時30分までの15時間。スタートからスキー場の頂上まで駆け上がり、一度下りてから標高差800mの尻別岳の直登から始まる。

【標高図】
累積標高3,860mと今まで経験したことのない急登と急落の繰り返しが待っている。


【走行マップ】


レース1時間前 受付でチームメイトと


スタート地点


出場者は男89人、女16人の105人が出走する。
プロのトレイルランナーや冬季オリンピック選手、自衛隊や消防士など知れた名前の選手たちがたくさんいる。風貌や持ち物からして明らかに上級者で少し焦る。
「ロードランナー代表としてトレイルランナーに負ける訳には行かない。まぁ恐れることはない。走るという根っこの部分は何も変わらない。山でしかも60㎞くらいの距離ならそうそう何時間も差が開くはずがない。目標は上位30パーセント内。」

走り始めてまだ3年。山を走った経験はほぼ無し。どこまで行けるのか。

知らぬ間にこの半年、ロードではあるがいくつか長距離の大会を走り切ったという経験で随分と心が強くなっている。自分自身を今までにも増して信じることができる。経験とは本当に素晴らしい。


いよいよスタート

スタートは肝心だ。15番手位に付いていくことにした。
前日からの雨は降り続きスタートし少し雨脚が強くなっている。上級者は勾配がきつくなればなるほど、路面状況が悪くなればなるほど能力の差をまざまざと見せつける。トレイルランナーはこんな悪条件でもこんなに速いのかと驚かされる。よく考えてみるとトレイルランナーが山を走っているところすら見たことが無かった。
「まぁそんなことはどうだっていい。百見は一行動にしかずだ。」

山の直登は足元が泥で滑ってなかなか上に登れない。
「一度滑落すると数十メートルは落ちて行くだろう怪我は免れない。速さを重視しながらも慎重に。」

前の人の行動を即座に習得し真似をして進む。急登と急落の繰り返し。時には湿地帯の泥の中に靴が埋まりながら走る。膝まである流れの早い川をジャブジャブと漕いで渡る所もある。それがまた楽しい。初めての経験だ。ロードとはまた違う冒険的な楽しさがある。自然相手が楽しい。いつもなら苦行と感じるが今日はレースを楽しんでいる。

給水地点は初回は26km地点にしか無いため1.5ℓの水を持つことにした。その他、食料、ゴアテックスのカッパの上下、ライト、笛、熊鈴、地図などが持ち物として義務付けられている。装備を極力軽くすることも重要な要素になってくる。

15kmもすると前後に人は見えなくなり、地図を片手に道のところどころにある赤と白の目印のテープを探しながら進む。たまに15㎞や30㎞部門のコースの目印もあるから頭が理解できなくなったりする。寝ないでスタート地点に着く訳だから朝方は特に眠気で頭が回らな
い。7時過ぎには雨も止み霧がかかった中を進む。

やはり中盤から何人かに抜かれる。特に下りでは上級者との速度に雲泥の差がある。彼らは地面と垂直に身体を前傾に進む。不陸でも石原でもお構いなしにとても考え付かない速度だ。3分/㎞位だろうか。片や自分は後ろ重心でブレーキを掛けながら進んでいる。転んだら大けがは免れないという恐怖心からなるもので今後、習得しなければならない。

11時頃から日差しが強まりとても暑い。脱水にならない様に水分補給を意識的にし、注意を払いながら進む。
途中、チェックポイントにポールを忘れて戻ったりとまたへまもやらかしたが、冒険の難易度が上がるほどアドレナリンが出続けるのか最後まで疲れはさほど感じられい。まぁ来年に向けての単なる通過点として臨んでいるからなのか。




最後は笑顔でゴール。
まだまだ走れる感覚かあった。

進化した自分にまたゴールで出会うことができた。
来年はもう一度この大会に出たいと思う。きっと9時間切りも夢ではない。


【記録】
  • 61.3km、D+3,860m
  • 10時間04分22秒
  • 総合 22位/105人(男 21位/89人)




帰宅途中に昼食


〜 2018年12月16日(日) 2度目のトレイルランニングに挑戦 〜

〜coast to coast〜房総半島横断2018トレイルに参戦