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フェラーリF360チャレンジ純正ホイール BBS RE ハイパーシルバー再塗装

2016年4月30日
フェラーリF360チャレンジ純正ホイールのBBS REです。
ハイパーシルバーは溶剤ウレタン塗装が基本で、もちろんこのホイールも同様に溶剤ウレタン塗装でのハイパーシルバーです。溶剤ウレタン塗装はパウダーコートに比べると密着性は劣りますが、特にハイパー塗装は密着性が悪くちょっとした事ですぐに剥がれます。一部剥がれるとそこから伝染してパラパラを剥がれるので、密着性や耐久性を犠牲にした完全見た目ビジュアル重視の塗装と言うイメージです。
今回は、またそれほど剥がれは酷くはありませんが、やはり所々剥がれが出てきているので、リフレッシュ目的での再塗装ご希望で茨木県からご依頼いただきました。
ハイパーシルバーは今は丈夫なパウダーコートでのほぼ近似で表現出来るようになっていますので、密着性、耐久性を考えるとパウダーコートにした方が良いのですが、完全な純正仕様のハイパーシルバーがご希望である事とと、日常常用するお車での無いという事から、元々を同じく溶剤ウレタン塗装でのハイパーシルバー再塗装になりました。
re前




◉塗装剥離から下地処理
F360チャレンジ純正はマグネシウムだと思っていましたが、今回のはアルミ(鋳造)です。
塗装は完全に剥離し、ブラスト研磨、アクションツールによるハンド研磨、さらにバレル粗研磨で下地を整えます。
re剥離




◉ハイパーシルバーベースをパウダーコート
ハイパーシルバーのベースとなるグレーをパウダーコートです。最終的にはウレタン塗装をしますが、ハイパーシルバーの下地となるグレー塗装はパウダーコートを使います。
何か理由がない限りアルミ素地に対していきなりウレタン塗装を使う事はしません。
reグレー




本国生産の鋳造ですので、BBSと言えどもあちこちに鋳造巣穴があります
re巣穴

re巣穴1




焼き付けて一旦グレーで完成。
reグレー後




◉ハイパーシルバー塗装
レベリング調整と足付けを兼ねて表面を手磨きで研ぎます。
reグレー研ぎ




ハイパーシルバー前の溶剤アンダーコートを塗装します。
reベースコート




何層かに分けながら溶剤ハイパーシルバーを重ねていきます。この段階では光輝感が強いですが、クリアーを塗装すると調度良くなります。
reハイパー




◉最終トップコートでクリアー塗装で完成
re後

re後斜め

re後アップ1

re後アップ2

re後アップ3



ウレタン塗装でのハイパー塗装は、側面、インナーはベースカラーのままになります
パウダーコートの場合は丸ごと同色になります
re後裏




ウレタン塗装でのハイパー塗装は、レべリング(塗面平滑性)はパウダーコートよりやや勝りますが、逆に塗膜強度、密着性は乏しいです。
パウダーコートのハイパーシルバーは、レべリングはウレタン塗装に比べ、やや劣りますが、塗膜強度、密着性は遥かに凌ぎます。
発色性はどちらも同程度か、優劣を付けるならパウダーコートハイパーシルバーよりウレタン塗装ハイパーシルバーの良いかな?という程度です。

ウレタン塗装でのハイパーシルバーと、パウダーコートでのハイパーシルバーの、各項目での優劣比較です。
私個人的な意見ですのでご参考までに。

□ 密着性 □
溶剤(ウレタン) ★★
パウダーコート  ★★★★★

□ 耐久性 □
溶剤(ウレタン) ★★
パウダーコート  ★★★★★

□ 塗膜強度 □
溶剤(ウレタン) ★★
パウダーコート  ★★★★★

□ レベリング(塗膜平滑性)□
溶剤(ウレタン) ★★★★★
パウダーコート  ★★★

□ ビジュアル(見た目) □ 
溶剤(ウレタン) ★★★★★
パウダーコート  ★★★★


このようにどちらも一長一短はあります。
が、何より第一に基本性能として「剥がれ難い」「耐久性がある」事を皆様求められるのではないでしょうか?
そう言った塗装に求められる基本性能はパウダーコートが遥かに優れております。
「見た目ビジュアル重視のウレタン塗装」VS「トータル塗膜性能のパウダーコート」 と言えます。