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work Equip E05 22インチ メッキ腐食修理ついでにブラッシュド/キャンディーカスタム

2018年5月27日
work Equip e05 22インチです。
現状はスポークはブラック、リムはクロームメッキで、リムのクロームメッキが腐食が出て浮いてきている状態です。これを修理するついでにリムをブラッシュド+キャンディーでカスタムリメイクがご希望でした。
クロームメッキの腐食は、内部のアルミ素地がすでにかなり浸食されている場合が多いので、クロームメッキを剥離し、素地を確認してから最終判断という事にし、どのような形であれリメイクする事は決まっているので、まずは福島県から発送、入庫して頂きました。



●リムのクロームメッキ剥離
ワーク製は構造は3Pですが、アウターリムとインナーリムとが溶接されている物がほとんどで、実質的にはアウター/インナーが一体の2Pリムと同じです。
クロームメッキの剥離は塗装を剥離するように剥離液では剥離出来なく、電解剥離と言う方法での剥離になり、専門工場へ外注しての作業となります。クロームメッキの電解剥離は、これだけで相当額のコストがかかります。
外注の電解剥離が終わり戻って来たリムを見ると、やはり事前に懸念していた通り、素地はすでに凸凹に浸食されていました。




●リムの塗装&ブラッシュド加工
当初のご希望は、インナーはブラック、アウターはブラッシュドですので、アウターは浸食されて凸凹ではありますが、僅かな希望でまずは作業を進めてみます。
パウダーコートでブラック塗装をし、アウター側は浸食凸凹跡を少しでも除去させるつもりで削りながらブラッシュド加工をしていきます。
が、やはり駄目です。浸食凸凹跡も多少残る程度なら・・・、と思いましたが、これでは流石にちょっと目立ち過ぎますね・・・。この段階で客様へご連絡をし、改めて方向性を考え直します。





●ブラッシュド→ブラックに変更します
お客様とご相談の結果、アウターもインナー同様にブラックに変更になりました。つまりリムは丸ごとブラックとなります。アウターの浸食凸凹跡もパウダーコートブラックの膜厚でそこそこ埋める事が出来ますし、完全に平滑面にはならなくても、ブラックですのであからさまには目立たなくなるはずです。
改めてアウター側もパウダーコートブラックで塗装し、さらにクリアーもリコートします。ソリッドのグロスブラックは必ずしもクリアー仕上げは必須ではありませんが、さらなる光沢と対擦性確保の目的でクリアー仕上げにします。これでリムは完成となります。





●ディスクのブラッシュド加工
当初は、ディスクは元々と変更無くブラック仕上げでしたが、リムがブラッシュドからブラックへと変更になった事で、逆にディスクをブラックからブラッシュドへ変更にしました。
元々の塗装を剥離し、ブラスト研磨からバレル粗研磨で塗装の下地を整えます。ディスクのウインドウ(スポーク間)はリムに合わせてブラックにしますので、一旦ブラックでパウダーコート塗装後に、スポーク天面のブラックを剥ぎ落としながらブラッシュド加工をします。センターキャップも同様に進めます。








●ディスクのキャンディー塗装
今回選択されたキャンディーはローズチェリーです。純粋な赤より暗い、濃い赤です。
キャンディーローズチェリーをパウダーコートしますが、通常はこの工程で完成となるので、全体に満遍なく静電付着させますが、今回はそうするとウインドウのブラックがやや赤っぽく染まってしまいますので、ウインドウ部分は余計に付着させないように、ブラッシュドの面に集中的に付着させるようにします。それでもウインドウのブラック面にも多少はお釣りが付きますが、これ位であればベースのブラックもほとんど赤っぽくは染まりません。




一旦焼き付けて硬化させます。




ブラック面には余計にキャンディーは乗っていないので当然光沢も出ていませんので、今度は全体を均一に光沢を出すためにクリアーを丸塗りし、もう一度焼き付けます。
ブラッシュド面のキャンディーローズチェリーはさらなる光沢に、ウインドウのブラックも深い光沢のブラックになります。





●組み付けて完成です










事前の予定は、ディスクはブラック、リムはブラッシュド+キャンディーローズチェリーで、最終的には逆のディスクはブラック/ブラッシュド+キャンディーローズチェリー、リムはブラックになりましたが、結果的にこちらの方が良かったのかと思います。
リムは解っていて良く見ると、浸食凸凹跡も何となくは解りますが、この全貌からするとそこにはあまり目はいかないのかな?と思います。
今回はリムがクロームメッキで、電解剥離がそこそこのコストがかかるため、トータル的には安い新品ホイールなら買える位かかりましたが、そういう問題ではありませんね。