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ケーニッヒ18インチホイール 色変えフルオーバーホール修理

2019年5月15日
ケーニッヒの18インチホイールです。
このケーニッヒも昔から変わらずコンスタントに入庫するホイールの一つです。
今回は色変えを兼ねてフルオーバーホール修理ご希望で、兵庫県からご依頼いただきました。
画像には写っていませんがもちろんセンターカバーもです。アウターリム、インナーリム、ディスク、センターカバー、センターカバーリング、オーナメント、オーナメントキャップボルト、ピアスボルト、とケーニッヒは部品数が多いので、作業もそれに応じて時間がかかり、当然その分コストも高くなります。




◎インナーリムのブラック塗装&アウターリムの鏡面ポリッシュ
リムはアウター/インナーが溶接接合されていますので、同一作業で進めます。
回転研磨で塗装の下地を作り、まずはインナー側をグロスブラックでパウダーコートです。
焼き付けてインナーのグロスブラックを硬化させてから、アウターリムを鏡面ポリッシュ加工します。
最後にクリアー塗装も出来ますが、今回はクリアーレスご希望です。
クリアー塗装は保護膜になるので、酸化白ボケはしませんが、クリアーと言えども塗膜分で多少濁りが出るのと、いずれは塗膜の下に水分が入り込み白錆びは出てきます。
一方クリアーレスは保護膜が無いので徐々に酸化白ボケはしてきますが、酸化白ボケは手磨きで復活出来ます。
また、光沢の邪魔になる膜が無いので、鏡面の輝きも良いです。
このように鏡面ポリッシュに対してのクリアー有無はどちらも一長一短ありますので、ご相談しながら決めます。
それぞれの比較は「ホイール鏡面ポリッシュのクリア塗装有り無しの比較/手入れ」で参照下さい。






◎ディスクのガンメタ塗装&ロゴ入れ
ガンメタは、ガンメタの中では濃い部類のダークグレイスパークルを使います。
塗装を剥離、ブラスト研磨からさらにバレル粗研磨にかけて塗装の下地を作り、ダークグレイスパークルをパウダーコート、焼き付けて一旦ダークグレイスパークルを硬化させます。




スポークにKOENIGロゴを入れます。
ロゴを入れる方法としては主に以下の3通りあります。

①パウダーコート塗装後にステッカー貼り付けのみ。
パウダーコートでクリアーまで完成させ、最後にステッカーを貼りつけるだけにする。

②パウダーコート塗装後にステッカー貼り付け、ウレタンクリアーで閉じる。
パウダーコートでクリアーまで完成させ、ステッカーを貼り付け、ウレタンクリアーで閉じる。
パウダーコートクリアーで閉じるのが一番良いですが、ステッカー素材はパウダーコートの焼き温度200℃には耐えられませんので、従来のウレタン塗装のクリアーで閉じます。

③パウダーコート塗装後にガンコート塗装で文字入れ、パウダーコートクリアーで閉じる。
ガンコート塗装の耐熱温度はパウダーコートの焼き温度200℃よりも高いので、パウダーコートクリアーで閉じる事が出来ます。

①はいずれ剥がれる可能性はありますが、剥がれたらまた貼れば良いだけです。

②はウレタンクリアーで閉じるので剥がれ防止にはなりますが、パウダーコートに対してウレタン塗装になるので、折角のパウダーコートである意味が無くなるのと、ウレタン塗装は密着が良くはないので、いずれクリアーが剥がれてくる可能性があります。そうなるとまた最初からやり直しになります。

③は最後のクリアーもパウダーコートですので、この方法が一番最強です。

以上の見解から、②が一番後々厄介になりかねず、メリットもあまり感じられないので、コスト重視で①にするか、完全な方法重視で③にするかの実質的には2択と思います。
今回は③の方法にしました。


KOENIGの文字抜きシートを製作します。



文字抜きシートを貼り、以外の部分を隠します。



ロゴは赤で入れます。
濃い色に対していきなり赤を入れると発色が良くないので、ベースにガンコート塗装でホワイトを入れてから、ガンコート塗装の赤を入れます。





最後にパウダーコートクリアー塗装、もう一度焼き付けてディスク完成です。






◎ピアスボルトのキャンディーゴールド塗装
ピアスボルトは2本分がシルバークローム、2本分がゴールドクロームでした。4本ともゴールドで統一にするために、シルバークロームの方をゴールドに着色します。
洗浄で綺麗なクロームに戻し、パウダーコートキャンディーゴールド塗装で、ゴールドクローム調にします。





◎センターリングポリッシュ加工
センターリングはポリッシュ加工後にパウダーコートクリアー塗装です。





◎組付けて完成です
全ての作業が完了し、組付けて完成となります。