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一応板金屋なので

2007年12月5日
12月はブログ強化月間と
自分で決めていたのにもう4日。
なかなか難しいです。

たまには板金屋らしいことも書こうかと。


以前入庫した友人の会社の社用車の修理です。
200系ハイエース


スライドドアとクォーターパネルがヘコんでますのでその板金と塗装。
今回はどんな道具でどのように修理するのかを書いてみます。

まずはヘコんでいる部分の塗装をサンダーで落とし
スタッドプーラーという道具でパネルを引き出していきます。
コレは銅のワッシャーを溶接する機械で
このようなものをパネルに溶接していきます。
裏から手の入らない場所やバイクのタンクなどにも使います。



ヘコみを見ながらこのように溶接。


そして少しずつスライドハンマーで引き出します。


荒出しが終わると先のアタッチメントを換えて
ピンポイントで引き出します。


荒出しの時もそうですが
この時にヘコんでいる部分を引くだけではなく
その周りをハンマーでたたきながら引きます。

鉄板のパネルはどんなに小さなものでも
ヘコんでいる周りは少なからず
盛り上がったり歪んだりしてますので
ヘコミをただ引き出すだけだと
その部分だけが盛り上がってしまいます。
そのままいくらパテをつけても平らにはなりません。
ここら辺は文章での説明が難しいのですが
もともと平らのもがヘコむとどこかに力が逃げるので
そのまわりやパネルのつなぎ目(中で溶接されているところ)等が
必ずひずんでいますのでぶつかり方によっては
修理範囲がかなり広がることがありますし、
小さなエクボでも場所によっては
1パネルを塗ることになってしまう場合もあります。

次に引き出しが終わると
パネルのコシ入れです。
コシ入れとはパネルの引き出しが終わってから指で押すと
「ベコベコ」と引っ込んだり戻ったりする状態に
パネルの張りを再生する方法です。
ベコベコ動くとパテも均一に研げませんし
何かのきっかけでヘコんだままになってしまったりします。

ハンマーでもある程度は入るのですが
広い面積などを板金した時はこの作業が必要になります。
鉄板は熱を加えて急速に冷やすと縮む習性を利用して
伸びた鉄板に張りをもたせていきます。

このようなものにまたアタッチメントを換えて

ピンポイントで焼いてすぐにタオルなどに水をつけて冷やすと

こんな感じに

これで板金作業は終わりです。
あとは薄くパテをつけ塗装し磨いて終了。



完成。

このように普通車の修理もやってます。
よく聞かれますが
変態車ばかりやってるわけじゃないんです。
その車のオーナーが変態なだけです。
んっ?

意外と普通の板金屋ですから。

ただ尊敬する方々の9割は
変態です。