wedsクレンツェケルベロスをリバレル&スパッタリングメッキ加工
このホイールも古いですが、今も人気が続くホイールの一つです。
今回は、アウターリム交換で現状より太くリバレルと、ディスクが現状クロームですが、腐食が酷いため、クロームメッキからスパッタリングメッキへ変更ご希望で、香川県よりご依頼いただきました。
クロームメッキもスパッタリングメッキも最終のメッキ加工は専門工場へ外注となり、当社で下処理を済ませた状態でメッキ工場へ出します。
今回ディスクはクロームメッキで、クロームメッキは塗装のように剥離は出来ませんので、剥離も専門工場での剥離になります。
剥離から戻ってきた状態です。
やはり所々に腐食浸食があり、特にピアスボルトの部分が顕著です。
ブラスト研磨をしてからバレル粗研磨に掛けますが、いつもよりも長くバレル粗研磨をかけます。
腐食浸食跡がさらに分かり易くなります。
腐食浸食跡は根深いので、削ってどうこうなる物ではないので、沸き等の影響が出ない事を祈ってスパッタリングのメッキ工場へ依頼します。
スパッタリングは平均1〜1.5ヶ月程ですが、今回は腐食浸食がそこそこ酷かったせいもあってか、2ヶ月程かかりました。
余計に時間かかった甲斐があってか、ピアスボルト面に多少沸き跡が有る程度で、目立ちやすい表面フェイス面には沸きなど無く比較的綺麗な状態に仕上がっています。
交換するアウターリムも入荷し、リバレルリムのアウターはポリッシュの状態で入荷しますが、多少擦れ跡等はあるので、自社で鏡面に磨き直します。
ポリッシュに対してのクリアー有無はご希望で選択になります。
鏡面の輝き重視はクリアー塗装無し、メンテナンス性重視はクリアー有り、と言う感じになります。
ただし、クリアー塗装無しは保護膜となるクリアー膜が無いので、徐々に酸化により白濁りしてきます。
酸化白濁りはDIY手磨きで解消にはなりますが、定期的にメンテナンスをしながら維持していく必要があります。
一方クリアー塗装有りは、クリアーが保護膜となるので、酸化白濁りはしませんが、鏡面無垢の状態に比べると1〜2割程ギラっと感が引けます。
また、いずれクリアーの下に水分が混入し、それが白錆となります。
白錆は、クリアーを剥離し素地を磨かなければ除去になりませんので、DIY処理は出来ません。
以上のように、ポリッシュに対するクリアー塗装有無はどちらも一長一短あります。
今回は鏡面感重視でクリアー塗装無しでご希望です。
インナーリムは再使用で黒にするので、回転研磨で素地を整えてからブラックをパウダーコートです。
ピアスボルトは、オリジナルは星形内溝タイプのメッキで、再メッキは出来ますが、内溝タイプで錆が酷い物は、再メッキをしても内溝の中までは綺麗にメッキが掛からないので、今回は6角穴付きボルトに交換となりました。
リム、ディスクを組付けて完成となります。






メッキには、クロームメッキとスパッタリングメッキがあり、コスト的にはクロームが高く、スパッタリングの方が安い、と言う感じですが、安いと言っても塗装に比べるとかなりコストは高くなります。
再メッキは、元々の状態の良し悪しにある程度影響を受ける為、仮に仕上がりに何か影響が出てしまうと、ユーザー様側の思いとしては、これだけ費用かかったのにこの仕上がりしかならないの?と言う事にもなり兼ねないので、メッキ処理もお請けはしておりますが、リスクや費用対効果の問題から、積極的にはお勧めはしておりません。



