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法面振動転圧機、転圧王の更なる改良

2016年1月10日
 法面振動転圧機「転圧王」の更なる改良

 お蔭さまで全国のゼネコンさんへの認知度も高まり、販売台数も増えて参りました。
背景には近年各地で局地的な豪雨などによる堤防決壊などあらゆる場所での法面崩壊が多く発生し、公共工事の発注者側としていも品質管理に注視している点にあり
法面を密実に締め固める提案に高度技術点など技術点の加点を与えるようになってきたこともひとつです。
現在、土木共通仕様書では盛土部の法面整形の施工で、「法面の崩壊が起こらないよう締固めを行わなければならない。」と記述はありますが、堤防盛土には品質管理基準の定めはなく、出来形管理基準のみの施工管理となっている。
設計歩掛りに於いても層状盛土で法面整形については、削り取りとしているが、施工条件として幅広く層状盛土を行い、削り取りで法面整形が出来ない現場も数多く存在します。

その中で、法面振動転圧機「転圧王」は幅員の狭い場所での層状盛土(堤体、路体)や、法面を密実に締固めできることから注目されている機械です。
転圧王earthmachine
転圧王earthmachine
転圧王earthmachine

現在、より広範囲な現場で活用できるように0.4〜0.7m3(12〜22t)級のバックホウに取り付く兼用機としており、全メーカー、全機種に取り付け可能としています。
昨年は、リース機にも即座に対応し取り付けをより楽にする意図でドレンレスタイプの発売も始めました。ドレンレスタイプはドレン配管不用のため油圧配管が2本あれば良く取り付けも楽になりました。ただデメリットとしては起振力がドレン有りと比べ10%程度落ちる点があります。

起振力については、あくまで油圧ショベルの油圧を利用し油圧モーターを駆動させていることから、油圧ショベル側の設定が低いとそれに比例し機械の転圧力も弱くなってしまいます。使用は下記に示します。

【ドレン有り仕様】
油圧設定圧力 : 最大27.5Mpa
油圧設定流量 : 最大99L/min
回転数    : 1000min-1

【ドレン無し仕様】
油圧設定圧力 : 最大20.4Mpa
油圧設定流量 : 最大130L/min
回転数    : 850min-1

 現在の改良点は、設定圧、流量以上で使用すると破損してしまいます。最近のパワーショベルは簡単にボタン一つで油圧、油量を設定でき、合流配管にできる
機能まで出てきました。より高いパフォーマンスが発揮できるようアタッチメントメーカーも使用用途に応じて破砕力などを機械能力を高めることにしのぎを削っています。このことにより、転圧王に於いては今のところ破損例はありませんが、運転席のボタン操作の誤りから設定許容以上の油圧や流量を流してしまい破損する例が多く聞かれるようになっています。
これらを解消するにはアタッチメント機械側での制御をする必要があり、標準で減圧弁、絞り弁を設置し未然に破損事故の防止を図るよう改良します。

より操作性、メンテナンス性、経済性に優れた機械を目指して今後も改良を進めて参ります。