NISMO LMGT1 リム交換リバレルとブラッシュド加工でカスタム
希少、人気ホイールで、中古相場がかなり高騰しているホイールの一つです。
古いホイールなので、ブラッシュドでカスタムリメイクと、アウターリム交換でサイズ変更ご希望で東京都よりご依頼いただきました。
リバレルリムは届くまでに2〜3ヶ月程度かかるので先に発注をし、入荷までに出来る作業を進めておきます。
今回はインナーは再使用でアウターのみ交換ですので、アウターリム以外の作業を進めます。
NISMO LMGT1は、アウターリムとインナーリムが一体の2Pリムですので、どちらかだけを再使用する場合は、交換する側をカットし使う側を単体に加工します。
アウターリム入荷後に、仮合わせをし、元々と構造的に同じになるようにアウターリムとインナーリムを溶接します。
リム専用の自動溶接機で行うので、溶接跡も均一で綺麗に出来ます。
リバレルアウターリムです。
自動溶接でインナーリムと一体化します。
インナーはブラックご希望ですので、ブラックをパウダーコートします。
焼き付けてブラック硬化後にアウター側を鏡面ポリッシュにします。
ポリッシュに対してのクリアー有無はご希望で選択になります。
鏡面の輝き重視はクリアー塗装無し、メンテナンス性重視はクリアー有り、と言う感じになります。
ただし、クリアー塗装無しは保護膜となるクリアー膜が無いので、徐々に酸化により白濁りしてきます。
酸化白濁りはDIY手磨きで解消にはなりますが、定期的にメンテナンスをしながら維持していく必要があります。
一方クリアー塗装有りは、クリアーが保護膜となるので、酸化白濁りはしませんが、鏡面無垢の状態に比べると1〜2割程ギラっと感が引けます。
また、いずれクリアーの下に水分が混入し、それが白錆となります。
白錆は、クリアーを剥離し素地を磨かなければ除去になりませんので、DIY処理は出来ません。
以上のように、ポリッシュに対するクリアー塗装有無はどちらも一長一短あります。
今回はクリアー有りご希望ですので、丸ごとクリアーをパウダーコートします。
ディスクはブラッシュドご希望です。
クリアーをパウダーコートします。
組付けですが、2Pリムから3Pリムとなる事で元々のピアスボルトでは長さが足りなくなるので交換が必要になります。
NISMO LMGT1のピアスボルトは頭がフランジ付き6角穴付きで、ホイール用の汎用ピアスではこのタイプはありませんので、別で用意しなければなりませんが、このタイプのボルトでM7と言うサイズは無いので、M8かM6のどちらかになります。
M8では頭が大き過ぎるのでM6を使うしかありませんが、元々のピアスボルトが通る穴径がM7の大きさで開いているので、M6をそのまま入れると隙間が大き過ぎるので、元々の穴をM8の大きさに拡大し、M6→M8の変換カラーを入れてM6が丁度になるように細工をする必要があります。